令和4年2月25日に本院で発生した医療事故に関して、昨日報道機関の皆様に情報提供いたしました。
今回の事故は、宮城県立こども病院医療安全管理指針に基づき、患者さまに与えた傷害の程度を総合的に勘案して重大であると判断したものであり、示談までに相当の期間が必要だったことから、今回のお知らせになったものであります。
今後、このような事故が二度と起こらないよう、職員一人一人の安全な医療への自覚を新たにするとともに、再発防止に向けて病院全体で取り組んでまいります。
1 事故の発生年月日
令和4年2月25日(金)
2 診断名
心房中隔欠損症の手術中の事故による低酸素性脳症後遺症
3 事故の概要
先天性による心房中隔欠損症により、令和4年2月25日、心房中隔欠損閉鎖術を施行しました。この手術には、胸骨正中切開と腋窩側方切開の二つの手術方法があり、傷が目立ちにくい後者の術式で施行しました。
しかし、上行大動脈に人工心肺用送血管を留置し人工心肺側と接続した後に心嚢内出血を来たし、出血原因の特定と対応に時間を要しました。結果として、送血管脱落を確認し、安定した血液循環を再開するまでの間、脳への血液供給が一時的に不十分な状態になったことにより、低酸素性脳症となり、後遺障害1級となる障害が残りました。
この原因となりました送血管脱落については、手技上の安全確認が不十分であったことによるものであります。
4 示談成立年月日
令和5年6月2日(金)